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扉の前でたむろしていたアキフミの双子の弟たちに「おめでとう〜、あとはごゆっくり〜」と気の抜けた声をかけられた。体調が優れないアキフミの義姉はこの場にいないというが、義姉の元秘書だという男が「お嬢様も義弟の婚約を喜ぶことでしょう」と言っていたから、きっとわたしとアキフミの結婚に賛成してくれているのだろう。
――お前を誰からも祝福される花嫁にしてやる。
アキフミの言葉に、嘘はなかった。
わたしは彼と、幸せになる未来をこの手で掴めたのだ。
そして今夜も、わたしは彼に愛される。
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