俺が追いかけるキミの足音 【短編】

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「なあ、覚えるか?」 「ん?」 「お前が、俺のことを好きだって言ったから俺ら付き合いはじめたってことを……」 「ふふっ、そうだったけ?」  最近の俺たちの好きの比重のバランスは、酷く傾いている気がした。  亜里沙から告白されて付き合い始めたはずなのに、近ごろは俺ばかりが、亜里沙の事を好きな気がする。  窓の外は、通り雨。  告白された日も、雨が降っていた事を思い出した。      
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