タイムリープの結末は……

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タイムリープの結末は……

 終わった。終わってしまった。  もう、戻れない。もう、やり直せない。  やはり、変える事など出来なかった。  果てしない脱力を感じながら、目蓋をうっすらと開け、天を仰ぎ見た。  見上げた空は、澄み切っていて真っ青だ。その中で、唯一無二の太陽は、世界の至る所を照らさんとするかのように輝いている。  いつもと同じように眩しさを放つ太陽は、どんなに足掻いたところで、不変は存在するのだと思い知らせるために、いつもそこに有り続け、俺がその事に気がつくのを待っていたかのようだった。  そんな太陽の意思に逆らうように、俺は、手のひらを天に(かざ)す。すると、逆光の中、手が赤黒く見えた。  それは、まるで血に塗れたかのように、赤黒く染まっている。  赤く染まった変に丸い手のひらを、俺は、無意識に太腿に擦り付けて拭う。  それから、しまったと思った。  我に返り、手のひらを擦り付けた太腿を見ようとしたが、何かに体を押さえつけられていて体が思うように動かない。 「……な……ん……だ?」  俺の、掠れて消え入りそうな問いをしっかりと拾ったそいつは、慈悲を含んだような、それでいて熱に浮かされたかのような言葉を繰り返し俺に囁いた。 「大丈夫よ……。もう大丈夫……」
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