【episode3】甘い桜桃

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【episode3】甘い桜桃

身長181センチ。 細身のボディーと黒メガネが好印象。 黙っていても賢さと品の良さが伝わってくる。 私は、彼との約束を果たすため車の座席に隣り合って座っていた。 10代後半の彼から頼まれたのは筆下ろし。 私は彼の初めての女性になる。 緊張した面持ちで個室に入ると、全てが初めてだという彼は正座をして私の説明に聞き入っていた。 彼が私の身体に触れ、私が彼の桜桃(さくらんぼ)を口に含み、互いを快感に導く。 少しずつレクチャーしながら行為を進めていたが、途中から私の教えなど無用なものになった。 出会った時に感じた賢いという直感は正しかったのである。 彼は瞬く間に女性の肢体を理解し、あっという間に私を絶頂に導くひとりの男性へと変身したのだ。 その後は、年齢の差など物ともせず幾度も互いの身体を求めあった。 恋に歳など関係ない。 その瞬間、触れ合っている肌から伝わる感覚だけが真実なのである。
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