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【episode4】日本の未来
華やかで美しい。
それが、彼と出会った第一印象だった。
教員だという30代後半の彼は髭とロン毛がセクシーである。
女性のエスコートに慣れているのだろう。
車はピカピカに磨かれており、全てにおいてレディーファースト。
ベッドの中では優しく肌に触れ、私が昇りつめても、その手や舌を休めようとはしない。
「もうダメ…。」
彼の髪に触れ動きを制すると、柔らかな微笑みをたたえ私の上に身体をあずけた。
下から見上げる彼の切ない表情が美しい。
互いが快感の声を上げた後は、日本の教育について語り合った。
私は知的な人が好きだ。
真剣に自身の仕事について話をする彼のことを心から魅力的だと感じた。
帰路の車内で耳を傾け意見を交わす私に「何だか今日は背中を押してもらっちゃったな…。」彼が、はにかんだ笑顔を見せながら目を潤ませた。
肌に触れ合った者同士だから分かる一体感がある。
心が通い合うこの瞬間が私は好きだ。
彼が教育業界にいるうちは、まだまだ日本の未来は明るい。
そう思わせてくれる素敵なイケメン先生であった。
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