女を怒らせると怖いというが、ホンマそれ!

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中瀬由梨恵の夫 中瀬智朗(なかせともあき)は、室井愛美(むろいまなみ)という会社の部下で、10歳年下の女性と不倫関係にあった。 智朗は妻の由梨恵と離婚して、愛人の愛美と再婚するつもりだったそうだ。智朗は資産家である中瀬家の婿養子だったのだが、由梨恵の両親は既に他界しており、兄弟も別の事業をしていたり海外にいたりと経済的に独立しており、親族も同じような感じなので中瀬家の財産の殆どは由梨恵の物だった。 幸いなのか、智朗と由梨恵には子供がおらず離婚には何ら問題ないのだが、不倫がバレると不利になるのは智朗の方で、無一文で追い出される所か慰謝料請求をされる。揉める事なく離婚出来るように2人でアレやコレやと計画していたそうだ。 愛人の愛美は一向に離婚しない智朗に痺れを切らし、由梨恵の殺害計画を思い付き、智朗にその事を話す。しかし愛美の考えたその殺害計画は余りにも杜撰で、何をしでかすか分からない愛美に少し距離を取るようになる。 家に帰れば美しい妻、普通のサラリーマンではまず住めない豪邸、贅沢な暮らし。 正直に言うと、愛美の若くて美しい身体を手放すのは勿体ないが、今の暮らしを続ける方が智朗にとってメリットが大きい。 智朗から別れを切り出された愛美は発狂。智朗に襲いかかるが、返り討ちにされる。 会社と奥さんにバラしてやる!と智朗に告げるが、智朗との繋がりは全て消されていた。 会社で智朗との関係を言いふらすのだが、智朗に片想いしていた室井がストーカーをしている、愛妻家の中瀬さんがあり得ない、と周りの目からはそう写った。 問題行動を起こし、業務し支障をきたしたとして、愛美は会社を解雇された。 智朗には見捨てられ、不倫していた事を友人たちに自慢げに言っていた愛美は、友人たちにも距離を取られており、両親も問題行動を起こして会社をクビになった娘を突き放した。悲観した愛美は自宅で自殺した。 だが、その自殺は警察官も首を傾げるほど不可解な点が多く、自殺と他殺の両方で捜査された。元上司でもある智朗も警察の聴取を受けたが、智朗にはその日のアリバイがある。愛美の関係者には全員アリバイがあり、部屋も荒らされた形跡がなく、警察は自殺として処理した。 智朗が亡くなる1か月前。ちょうど件の映像が撮影された頃だった。 俺「つか、また不倫の絡れ?多くない?」 行人「そんだけ怨みやすいって事やろ。」 ばあちゃん「うーん……。中瀬さんに来てもらおうか。」 俺「ばあちゃん、祓える?俺は無理やで。」 ばあちゃん「正直言うと、私も無理。想いが強過ぎるし下手に祓ったらコッチまで被害出そう。中瀬さんには本当にお祓いしたいのか聞くの。」 どういう事?? 行人「子供にはまだ早いな。」 そうですよ、俺はまだ高校生ですからね。
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