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呆然とショーウィンドウのガラスの前でしていると、背後に沢山の視線を感じた。
振り向くと俺を取り囲むように人が集まっている。
中には涙を浮かべ、手を胸元で組ながら拝んでいる人までいる。
子供達なんて口をポカンと開けて見いっている。
「…見せ物じゃねー」
恥ずかしくて、そそくさと逃げるようにその場を後にした。
残された人達は呆けたように立ちすしている人が大半だったが、俺の後をついてこようとする者もいる。
追われると逃げたくなる。
早足だったのが、小走りになり、全力疾走になった。
「はぁ、はぁっ」
少しずつ人を撒いていけた。
しかし、しぶとい男女がどんなに逃げてもついてくる。
ドドドドド
建物の間に隠れていたが、足音が近いてきた。
「あ!あそこに」
「げっ」
ちくしょう!
逃げても逃げても執拗に追ってくる。
怖いわー!
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