第7話 次世代の人間になりうる生物

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【絶対共鳴】も無しに二人は確かに通じ合っていた。 近しい実力者同士ならば相手の考えを大方読み取ることだって出来てしまう。 必要なのはお互いの絶対的な信頼。それさえあれば小細工なんて必要無い。 両手で持った銃を突き付け、後ろからも二本の手が銃を支える。 「「───チェックメイト」」 重なった言葉に結末があった。 形にするのは、ネイフィー・ロッチサーマルが持つ最強の一発に託された唯一無二の役目。 「【アブソリュート・ブリット】!!!!」 『絶対の弾丸』という名に相応しい一発が、海の王、『シーヒューマン』シーテを確かに捉えて。 弱肉強食という揺るぎ無い自然のルールによって、圧倒的強者の下に弱者が沈んだ。 ───知る者が存在しなかったとある海の底で起きた破格な者たちの前哨戦は、人間の勝利で幕を閉じた。
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