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「『五忘聖』ってのは五人のリーダー格がいるらしいけど、リュードは五人全員に会ったことあるのか?」
「はい」
「じゃあそいつらの特徴と、知ってたら名前も教えてくれ」
「わかりました、リーダーとされる五人の内の一人、最初にデリミラ・カーリットから───」
「───ハッハッハー!!ようやく動ける時が来たぜ野郎ども!腐れ王国どもをぶっ潰す時が来たぜー!!」
『オオオオオオオオオオオオ!!!』
巨大な剣を二つ背中に背負った白い長髪の男が壇上下に集う部下たちを声高々に扇動する。
「───罪状は略奪、暴行、殺人、破壊工作などなど。見た目通りの野蛮な男で血の気も多いです」
「その名はかなり有名ですね、ですがまさか『五忘聖』のリーダーになっていたとは…」
「二人目、キューリスタン・チックハズン───」
「───退屈がやっと終わるわ、ハァ…溜まってたストレス発散に国民全員皆殺しにしたいわ…」
肩までの金髪、額には真横に走った傷跡が残る気だるげな女はテーブルに足を乗せたまま小汚ない天井を見上げる。
「───この女も殺人を犯しており、先のデリミラ・カーリット以上の数を殺している凶悪殺人犯です。その数はニ百に届くほどと聞いています」
「そんなに人を殺して何が楽しいのかな?」
「お、お前がそれを言うのかいマリーラちゃん…」
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