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一年も前から二股かけられてたなんて、何で気付かないかなー私。思い返してみれば日曜日仕事になることが増えた。
夜電話をかけても出ない時が増えた。ただ仕事が忙しいっていう彼の言い訳をそのまま信じていた私は……。
「本当に……バカだなぁ」
私もう二十九歳だよ？今年で三十歳になるんだよ？だから結婚の話もしてたのに。それが彼女と結婚したいなんて……それじゃあまるで。
「私が浮気相手みたいじゃない……。」
辛い。胸の奥が痛い。足に上手く力が入らない。今どこに向かって歩いてるのかさえ、よく分からない。なのに……変だな。涙が出てこないよ。
「また……フラれちゃったぁ。私の何がいけないんだろ」
元カレは三人だけ。ああ、今四人になったけど、みんなフラれてる。理由は好きじゃなくなったから。
永遠に続く気持ちなんてないんだ、きっと。だから結婚しても不倫されたり、離婚したりするんだから。
「……ならいらない。私は……彼氏なんてもういらない。いつかフラれて傷つくくらいなら、もう恋なんてしない」
恋するからフラれるんだ。それなら始めからしなければいい。そしたらもう傷つかずに済むから。
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