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風邪薬も常備してないよな。うちにならあるけど。
ちらっと時計を見る。まだ21:00か。ドラッグストアが開いてる。
「待ってて下さい。すぐ行きます。とにかく寝てて下さいよ。いいですね?」
「……はい」
いいお返事です。何だか、元気ないの可愛いな。
「何かあったら電話して下さい。喉痛いかもしれませんけど、文字打つの面倒なんでしょ」
「……うん」
「じゃあ、切りますよ? 寝てるんですよ?」
「おう……」
返事を聞いて、終話ボタンを押す。
速攻で着替えてマンションを出る。目の前が大きい道で良かった。すぐにタクシーが通りがかったから手を上げて止める。
正人さんの住所を告げ、一番最初に見つけたドラッグストアに寄るように頼む。
道は混んでないから、20分もあれば着くな。
夜景を眺めながら、必要な物を考える。
食べる物と、飲む物……正人さんもどうせビールしか冷蔵庫に入ってない。あ、でも食材はあるかもな。正人さんはそこそこ簡単な料理とカレーは出来るから。
しかしだ。こんな時にお粥とかおじやの一つもサラッと作れたらカッコもつくけど、俺は冷奴しか出来ない。食材はあってもないと同じだ。
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