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食事も終わり後片付けを終えた俺達はリビングでそれぞれにくつろいだ。
「忍は今日仕事じゃないのか?」
「今日までは休みもらったよ。有給は馬鹿ほどあるから。」
そうかと忍とそんな会話をしていたら桜がおもむろに
「凱さんお母さんからの手紙が部屋にあったんだけど。」
そう言って桜が渡してきた。
ハイツで一人で泣きたかったのもあるだろうけど、この手紙を探しに戻ったようだった。
咲の筆跡で間違いない手書きの手紙。
なんだよこんなもの書いていたのかよ。
そう思いながら手紙の封を開け読もうとすると桜が
「その手紙ね・・今回入院する時に鍵つきの箱の中に隠したらしいの。自分にもしもがあったら開けて欲しいって。」
箱の中には桜への手紙があって、もう一枚はこの手紙だったみたいだ。
俺は手にした手紙を読む前に桜に聞いた
「桜の手紙にはお母さんはなんて書いていたんだ?」
「お母さんらしいことかな?その最後に書いてあったのが凱さんがもし来たらこの手紙を必ず渡して欲しいって書かれてあってそれで・・。」
俺はその手紙を三人がいる前で開けたことを後悔することになった。
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