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思い出の木
「お母さんは凱さんに思い出せって言ってるみたいだけど?」
咲と何か約束をした覚えはないし、最後に会った日は・・・。
「父親捜しというより、咲とお前の喧嘩の理由に何かあるんじゃないか?」
こういう時は的をつくのが、登だった。
「ヒントは思い出の木?何かあるか?」
忍は俺に聞くが・・思い出の木がまず分からない。
「なんかお母さん・・三人を見てそう。」
桜の言う通りだマジお前なら探して見なさいよって笑って見てそうだよな。
「桜の父親捜し」ではなく「思い出の木」捜しに変更になった俺達の謎解きは記憶を思い出すことからとなった。
「中学の時に大きな桜の木から落ちなかったか?」
「ああ、あの木?」
確かバトミントンの羽が引っかかったとかで、咲が取ろうとして登って取れたはいいけど降りれなくて。
「あれは落ちたというより飛び降りてじゃないか?」
あの後着地に失敗した咲は足を痛めて忍が保健室に連れて行ったよな。
「あの木って中学のグラウンドの横の木だろ?2年前に根本が腐って切ったんじゃないかな?」
登が言うには、桜が入学した後で切ったらしく花はその年も咲いたのにと言う声もあったが危険だという保護者の意見が多数ということで切ったらしい。
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