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「あの女は今何処にいるのかしってるか?」
俺は自分に対する怒りと女に対する怒りどうにもならない過去には戻れないが・・あの女のせいで俺は失ったんだ!
大事な女と子供との時間を。
忍は残念ながら会うのは難しいと言った。
「あの女は次付き合った男にもストーカー紛いなことして数年前に別れた相手と女を刺して今服役中だよ。」
あの女の名前を忍が知っていたのは女が起こした事件が新聞に掲載された時に俺のこと以外だったが忍と登に女との関わり合いを話したらしい。
「咲が俺と連絡を取らなかったのは・・。」
俺に女がいるとかいないとかもだが、もしかしたら・・・・。
「ああ、この女が監視していると思ったからかもしれないんだ。」
だったらこの女が捕まった時点でも連絡できたはずなのに何故だ?
「凱、咲が最初に癌になったのはこの女が捕まる前だったんだよ。初期だったけど、再発を考えたんだろうな。」
俺は俺で咲が他の男と幸せになっている話を聞くのが嫌で忍や登にもあえてなにも聞かなかった。
もし俺が咲に「どうしてる?」って連絡を一言いっていたら状況は違ったのか?
俺が意地をはらずに咲に連絡さえすれば済んだ事なんだ・・・。
「全て俺が悪いんだ。俺が・・・。」
後悔と苦悩とそんな入り混じった経験したことのない気持ちをなんと言っていいかわからない。
「いや、妊娠中に女に殴られ入院していた頃の咲に俺は俺の所に来たらいいって言ったんだよ。」
忍は一人で子供を産んで育てる決意をした咲にプロポーズしたと言い出した。
「俺はさ、ずっと咲が好きだったんだ、でも咲がいつも見ているのは凱だったのも知っていた。お前と咲はお互い変な距離を置いていたが俺には解っていたよ。二人とも不器用にも想いがすれ違ってることにさ。咲はお前と喧嘩したとしか言わないし、俺なりに凱という男を知ってるつもりだったから、二股はしない男だと知っていたからまさか咲が凱と
とは思わなったよ。」
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