2人が本棚に入れています
本棚に追加
――好きだ。俺とつきあってください――
呼び出された放課後の体育館裏。
長身の身体をぺこりと半分に折って、彼は言う。
「え、そんな、私なんかでいいの?」
告白してきた五月くんは、うちの中学のアイドルだ。
美少年で、勉強もスポーツもできる。
はっきり言って、私なんかに興味ないって思っていた。
――夏芽ちゃんがいいんだ。美人で優しそうで、ずっといいなって思ってた――
私は思わず胸が、頬が、ぽっとなる。
「私で……よければ」
ぱっと五月くんは顔を上げ、そしてビックスマイルになる。
――よかった! 嬉しい!――
そして私たちの交際は始まった。
最初のコメントを投稿しよう!