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秘密
今日は朝から秋晴れで暑くもなく、寒くもない丁度いい気温だ。
過ごしやすい１日になる。
僕(斉藤司）。１３歳。高校一年生。
他のクラスメイトよりも、身長が低いのがコンプレックスだ。他のクラスメイトの男子は170そこそこあるのに対し、僕は150ちょいしかない。
背の順に並ぶ時は、いつも一番前だ。
背が小さい事をからかわれるばかりの毎日だった。
友達と遊んだり、話したりつまらないことで笑いあったりーーそんな事が、この頃は自然となくなっていった。
僕は塞ぎ込み、クラスメイトたちともほとんど口を開かない。ただ漠然と授業の終わりを待つ。一言の会話すらもない毎日が、ざらに転がっていた。
背の順で並ぶと、僕を基準にクラスメイトは並ぶ事になる。
だが、それはいてもいなくても、変わらない静かな子ーー。
いつからか、自然とそんな僕に、誰も関わろうとはしなくなった。
寂しい？
寂しくない？
そんな風に問いかけてみるけど、答えはみつからない。
そして今、僕の知らないところで、何かが始まっている事など、知るよしもない。
学校では、友達もいない孤独な毎日。
そして家に帰っても、両親は共働きで夜にならないと帰ってこない。。
だけど、僕は一人の時間が大好きだからこれでいーんだ。
司は毎日そう思っていた。
ーー１人でいい。
ーー１人がいい。
他に何も求める事はない。そう思っていた。
いや、無意識のうちに、そう思おうとしていたのかも知れない。
ーー現代を生きる大人達に、今、危険が迫りつつある。
それは現在進行形ではなく、突然迫ってくるのだと言う。
その危険から、大人達はどんな風に子供を守ろうとするだろうか。
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