ちょうどいい

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ちょうどいい

妻が嫌いになった訳じゃない、寧ろ逆。すごく大事。 大事にしているから飽きたくないし、勝手な気分で疲れているところに無理をさせたくない。 誘ってもごめん、無理と言われてしまうし、本当に疲れた顔をしているからそうだよなって思うし…。 そんな時出会ったのが3歳下の大学時代の後輩だった幸美だ。 梶原(かじわら)幸美(ゆきみ)、再会した時は28歳で結婚して2年目。 旦那さんはエリートで言われてみたらバッグも靴も着ていた服もブランド物で、メイクもバッチリならネイルも綺麗にしていてキラキラして見えた。 夜のホテルのバーにいるなんてと、再会を懐かしみながら話を聞けば、旦那は海外赴任中、赴任というか一年のトータル半分程度、海外に行くらしい。 今回は一か月いないから友人に会ったりしているが、結婚した友人は遅くまで飲めなくて見送った所だったらしい。 妻に相手にされない男と旦那が仕事に忙しくて一人で寂しい女。 利害関係の一致と言えた。 幸美は旦那が日本にいる時は絶対、会わない、連絡もしないという条件。 俺は妻には絶対にバレない事と接触しない事を条件に、お互いに丁度良い関係をスタートさせた。 それから2年、この関係は続いている。
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