６月６日

6月6日 朝から昼

　ここしばらくの間、外出自粛が世間の常識となり人との関りも限りなく減らした結果、窓の外の景色の変化に敏感になったように思う。

　いつも通り、６時５０分に鳴り始めるスマートフォンを指で静かにさせる。ゆっくりと身体を起こしベッドから降りるとまだ足元で寝ているきなこの後頭部を撫でる。

　すぐに『ニャオニャオ』と朝食の要求が始まる。自分は朝食を食べない習慣でもこの子にそれは通用しない。

　小皿にカリカリを入れて、水の皿を洗うと新しい水にしてカリカリの隣へ置く。

　それから自分の支度を始める。支度といってもリモートワークなのでスーツを着る訳でなし、身なりを整える必要はないのだけれど。気持ちの切り替えのため、着替えを済ませて髭をそり歯を磨く。

　それをやりながら洗濯も開始する。テレビをつけて朝の情報番組を横目で見ながら時間を確認する。

　始業時刻までまだ１時間以上ある。

　ベッド脇のデスクにあるパソコンを立ち上げる。ウィンと静かな起動音がなりモニターが明るくなる。