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「だれ?」
他のメンバーも同じ質問をする
やっぱりイケメン、画面で見るのと全然ちがう
急に緊張してきてドキドキしていると
まだ息が落ち着かないミンスさんが
「この子は明日から君たちの料理のお世話をする
俺の姪のユナだ」
紹介されたので挨拶をする
「よろしく お願い します」
ペコット頭を下げる
「よろしくお願いします」
メンバーも社交辞令な挨拶をする
一人を除いては
メンバーの一人ユジュンだけは黙って私の顔を
見ていたというか睨んでいるように見えた
ありゃ?私、早速、嫌われたのかな?
その後は怖くてあまり顔を見ないようにした
「とりあえず中で話そう」
ミンスさんがみんなに部屋へ入るように促す
ソファーに腰掛け話しが始まる
「ユナは韓国と日本のハーフで日本で暮らして
いたから韓国語はあまり得意ではない
まぁ料理を作るだけだからあんまり話すことも
ないとは思うが助けてやってほしい」
私の自己紹介を丁寧にしてくれたミンスさんに
笑顔でお辞儀をする
「ユナは韓国料理作れるの」
ミンジェが訊ねる
「はい、祖母が 習って いるので 大丈夫 です」
笑顔で答える
突然ウヌの手が伸びてきて
子供が一生懸命に話をしているのを
聞いてあげているような顔で
私の頭を撫でる
なんだこれは?ウヌってまだ16歳だよな?
私20歳なんだけど、、、
4歳も歳下の男の子に子供扱いされているの?
「えっと、、、どうしよう」
また日本語がでる
「ナニ?ドウカチタ?」
まさかの日本語で話しかけてきたウヌに
びっくりした顔を向ける
明らかに動揺している私に
「オレタチ ニホンデビュー ヒカエテル
ニホンゴ シュコシワカル」
トユンが教えてくれた
「ユジュンは一番頑張ってるから
一番しゃべれるよね」
ウヌがユジュンに話を振る
今まで話に興味のなさそうにしていた
ユジュンが私の方をチラッと見て
「いや別に」
冷たく返事をする
なんかネットで調べたのとユジュンだけキャラが
違うような気がする
もっと明るいユニーク天然キャラだったのに
あれは仕事用なのかな?と思いながら
「日本 デビュー すごい 楽しみ ですね」
もう一度メンバーに笑顔を向ける
なるほどね!日本デビューするんだ
やっぱりすごい人たちなのね
美味しいご飯を作って食べてもらって
頑張ってもらわなきゃ
そう決意して
明日からのメニューを考えることにした
「皆さん は だれが好き ですか?」
私の質問にみんなが不思議な顔になる
あれ?何か間違えたかな?
「俺はユナちゃん好きだよ」
トユンがからかうように答える
へ?なんであたし?不思議に思っていると
ミンスさんが
「ユナ、誰がではなく、何がだよね?」
笑いながら教えてくれた
やっぱり私、間違えたんだ
恥ずかしくて顔が赤くなる
「ごめんなさい」
少し落ち込む
「ユナの片言の韓国語、かわいい」
ミンジェまで私をからかいみんなが笑う
少し和やかな空気になったと思ったけど
ユジュンが立ち上がり
「俺、部屋にもどるわ」
何かに怒っているのか私が気に入らないのか
私の方をまた睨んで部屋に入っていった
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