拉致

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大きな声を出した晃貴。 徹は今日何度目かになるため息を出した後、ソファから立ち上がり部屋から出ていこうとして。 え、なに? どこいくの? 私をかえしてくれるんじゃ···。 そう男の腕の中で戸惑っている時、「真希ちゃんって彼氏いんの?」と、意味が分からない質問をしてきた晃貴。 「え?」 「いたら、ごめんねー」 え? そう言おうとしたのに、その声は晃貴の唇によって消えた。不意打ちのように塞がれた唇。 肩に回されていた腕は、後頭部を掴まれて離れてはくれず。 ガチャンと、徹が外に出たであろう扉の音を聞いた時には、晃貴の舌が私の口内に入ってくるところだった。 「や、やめてっ!!」 唇が離れ、顔を横に向け、 必死に叫ぶけれど離してくれない。 「うっせぇな」 逃げる私を押さえつけ、制服のシャツに手をかけてきた。 「イヤッ、誰かっ!!」 暴れてるのに、大きな声を出しているのに、 晃貴は手を止めようとしない。 「マジで黙れ、うっせー女嫌いなんだよ」 「やだっ!」 弾け飛ぶボタン。 破かれるシャツ。 そこから見える下着も、引き剥がれそうで。 「もっと嫌がれ、けど喋んな」 「やだぁッ!!」 ほとんど上半身裸の状態で、晃貴が私の上に乗る。二人用のソファのため、私の足が外に出ていて。 上にのっている晃貴は、そのまま私の腕を片手で押さえつけた。
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