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「結婚する事になったらどうする?」
「けっ…結婚って…」
「手放す気ないから、そうなるだろ」
そうだけど…
まさか晃貴から「結婚」という言葉が出てくるとは思わなくて。晃貴は煙草の火を消すと、「てか…」とつぶやき。
「山本と身内になるって事か?」
まあ、お姉ちゃんが聖くんと結婚したらそうなるかも…
「それってどうなんだ?義理の兄になんのか?」
「嫁の義兄さんじゃないの?」
「なんか複雑だな」
「私もよくわかんない」
「頭いいのに?」
「私は理数派なの!」
「それ関係ねぇだろ」
「まあ」と、晃貴は私の目を見つめ。
「結局は山本に言わねぇとな」
「…うん」
「殴られてくるわ」
「晃貴、殴られるの?」
「そりゃそうだろ」
「……」
「徹にも…、あいつらにも明日、話つけにいく」
徹…
敵の女の妹と付き合う…。
そうか、そうなれば徹にも迷惑がかかるわけで。
「徹さんにも殴られるの?」
「多分な…、ふざけんなぐらい言われんじゃねぇの?」
「…良くんにも?」
「さあ…」
「良くん、怒るかな…、でも良くんは味方してくれるかも……」
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