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「……はい」
寝ていると思っていたはずのお姉ちゃんの部屋から、声が聞こえて。バクバクと緊張のせいで上手く喋れなくて。
「あ、あ…たし、まき…」
自分でも聞こえないぐらい小さい声で呟くと、「…え?」と、お姉ちゃんの驚いたような声が聞こえて。
カチャっと、中から開いた扉。
「…真希?どうしたのこんな時間に」
「ご、ごめんなさい、起こしちゃって…」
「大丈夫だよ、さっき起きて、ちょっとウトウトしてたの」
「…そ、そうなんだ…、ごめんなさい、寝ようとしてたのに」
「それはいいけど、何かあったの?」
キョトンとするお姉ちゃんは、やっぱり寝起きなのに美人で…。
「は、話があるの……」
「話?」
「う、うん」
お姉ちゃんはキョトンという顔をしたけど、頭のいいお姉ちゃんはすぐに大事な話の内容だと分かってくれたようで、
「入って、真希」と、私を部屋の中に入れてくれた。
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