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お姉ちゃんはベットに腰掛けると、「真希も座って」と、私を座らせてれて。
「どうしたの?何かあったの?」
鼓動が凄くて、何を話せばいいのか分からなくなる。
お姉ちゃんに嫌われたくない。
でも、晃貴が好きだから。
家族も好きだから。
「真希?」
黙り込む私の顔を覗き込むお姉ちゃん。
「何か相談とか?」
「……うん」
「言いづらいこと?」
「……」
寝起きだっていうのに、私の話を真剣に聞いてくれる優しいお姉ちゃん。
私と似てない…
血が繋がってないから、似てないのは当然だけど。
私はお姉ちゃん事を、ゆっくりと見つめた。
「あ、あのね…」
「うん、どうしたの?」
掌にかく汗が尋常じゃなくて、私はぎゅっと拳を握った。
「好きな人がいるの…」
「え?」
「多分、お姉ちゃんも知ってる人」
「私の知ってる…?え、ちょっと待って、それって真希の彼氏のこと?」
彼氏?
そうだけど、どうしてお姉ちゃんが知ってる…
ああ、そうか。
聖くんとお姉ちゃんに誤魔化すために嘘をついて、彼氏がいるからって言っちゃったんだ。
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