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「知らなかった」 私の線香花火もポタっと落ちて。 康二は三本目になる線香花火に火を付けているところだった。 「徹さんも分かってたみたいだし、ってか徹さん喧嘩強いけど、あんまり争うの好きじゃないっぽかったから、これはこれで良かったんじゃねぇかな」 「怒ってなかったの?」 殴られるかもって言ってなかった? 「怒るっつーより、呆れてた」 思い出し笑いをしている康二は、「にしても、お前すげぇな。お前のこと狙ってくるやつ、もういねぇだろ」と、私にロック式のライターを差し出した。 「うん、聖くんもいるし、晃貴がバックにつくなら、狙ってくるのはただのバカしかいないって。そんな根性あるやついないって話になった」 「まあ、そうだな、泉も消えたしな」
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