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最後の1本だった線香花火は終わりを告げて…。
「次は誘えって言っただろ」
「あ、すみません晃貴さんっ」
「別にいいけどよ…、そろそろ行こうぜ真希」
金のメッシュが無くなり、黒髪1色になった晃貴。爽やかな晃貴にとって、黒髪1色がとても似合っていて。
「どこ行くの?」
キョトンと聞く私。
「俺んち」
「晃貴さん、徹さんが晃貴さんが来たら顔出せって言ってましたよ」
「適当に言っててくれよ」
「それ何回目っすか?」
「晃貴、私まだ片付けあるから、行ってきていいよ?」
私がそう言うと、晃貴が少しだけ不機嫌な目に変わった。
え?なに?
言っちゃダメだった?
「すぐ戻るから、あんまウロつくなよ」
「うん」
晃貴は私から腕を離すと、だるそうな感じで徹がいるらしい部屋の方へと向かい。
「やっぱり晃貴さんって、ヤキモチ焼きなのな」
ヤキモチ?
いま康二と話してたから?
嫉妬深い晃貴……。
片付けをしていると、晃貴は思いのほかすぐに戻ってきた。もうほとんど終わっていた片付けを康二や、他の人に任せて、晃貴に連れられマンションへと向かう。
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