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「あ、そうだ晃貴」 「ん?」 「お姉ちゃんがね、家においでって。お母さんとお姉ちゃんが盛りがってたよ」 「まじかよ。俺、ねーちゃん苦手」 「そうなの?」 「怖い。まだ頬ヒリヒリする」 怖い?晃貴が? 上の人間の晃貴が、お姉ちゃんを苦手だなんて…。 クスクスと笑う私に、晃貴は不機嫌そうに「つーかお前、康二とも仲いいのかよ」と言ってきて。 康二?とも? ああ、良くんと仲良いって言われたことあったっけ? 「知らないの?私結構モテるんだよ。この前も文化祭一緒に回ろうって誘われたんだから」 文化祭の次の日、学校へ行ってきちんと謝ったけど。 「はあ?誰にだよ」 「学校の人」 「だから誰だって聞いてんだよ。名前言えよ」 「知らない」 「はあ?」 「晃貴にしか興味ないもん」 「……真希ちゃーん、俺で遊んで楽しい?」 クスクスと笑う私に、晃貴は「この野郎」と笑ってくる
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