#08少女はまた夢を見る

16/18
前へ
/429ページ
次へ
額がぶつかると、鼻先が当たる距離でリョウの瞳を見上げた。 ……あの頃と同じ、あたし達の距離。 間に一つ宝物が増えただけ、何も変わらない気持ち。 飽きずに胸はあなたで埋め尽くされて 飽きずにあたしは夢を見る。 「……エマ、俺と一緒に生きていこう」 「……うん。ずっとリョウの隣に居る」 あれは、月明かりが眩しい、風花が舞う夜だった。
/429ページ

最初のコメントを投稿しよう!

886人が本棚に入れています
本棚に追加