エピローグ

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◆ エレベーターが乾いた音を鳴らせば、開いたドアの先には揃いの服を着た揃いの顔が出迎える。 「おかえり、パパ!」 「おかえり〜っ!」 「ただいま、マハナ、リリカ」 似通った位置にある頭を少し撫でると、ふと、片割れの足元に視線が向かう。 「……リリカ、膝、どうした」 「リリったら転けたんだよ〜!もう思いっきり!」 「でも、その先にカイくん居てね〜大丈夫って、」 「リリ、それ狙いでしょ?」 「もう、ハナちゃんやめてよ〜っ!」 「楽しそうだな……」 「あっ!リョウ、おかえり」 「ただいま」 娘の恋愛事情に圧倒されていると、やっとエマはやって来るので軽く唇に体温を渡す。 「もー、ママとパパはいつまでもラブラブ〜」 「マハナとリリカは宿題の途中!明日、早いのよ」 エマの言葉に、二人は揃って「はーい」と返事をしてリビングへ向かった。 「……あいつは?」 「リビングに居るよ。ご飯用意していい?」 「あぁ、頼む」 頷いて、その扉を開く。
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