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のんびりやの大きなクマさんと、
ちょっとおませでおしゃべりな、とっても小さなウサギのお姉ちゃんと、
お姉ちゃんのことが大すきな、とっても小さなウサギの妹ちゃん。
みんなとてもなかよし。
クマさんのことが大好きなウサギのお姉ちゃんがクマさんについていくと、さびしがりやな妹ちゃんもついていきます。
その日も、とてもよく晴れた日のことでした。
「クマさん、今日はどこへ行くの?」
ウサギのお姉ちゃんがおでかけまえのクマさんに、目をキラキラさせながらたずねます。
「お魚をとりに行くんだよ。」
クマさんはバケツを見せてのんびりわらって答えました。
クマさんが大すきなウサギのお姉ちゃんは、クマさんといっしょにいたかったのです。
「わたしも行っていいかしら?妹も、おさんぽにつれていってあげたいの。そこは、けしきのいいところかしら?」
クマさんを見つめながらまたたずねます。
「いいところだよ。ぼくのすきな川なんだ。」
するとウサギのお姉ちゃんはさっきよりもっと目をキラキラさせながらこう言いました。
「それなら、わたしも妹も、きっとその川をすきになるわね!」
それを聞いたクマさんはうれしそうにニコニコわらって、小さなウサギのお姉ちゃんと妹ちゃんをつれて、また歩きだしました。
「たくさん歩くの?」
ウサギの妹ちゃんが、クマさんとお姉ちゃんにたずねます。
「そうね。クマさん、川までは遠いのかしら?」
ウサギのお姉ちゃんも、クマさんにたずねます。
「だいじょうぶ、川はもうすぐなんだ。」
クマさんは二羽のことばにのんびり答えます。
「クマたん、おいしそうな“み”ね!」
妹ちゃんがクマさんに言います。
「食べられるんだ、食べるかい?」
クマさんはまたのんびり、妹ちゃんに聞きました。
「食べたいわ!」
妹ちゃんが、うれしそうにそう言うと、クマさんは、すぐそばにあった高いえだにある、木のみをとって、ウサギちゃんたちにあげました。
「ありがとう!」
二羽はうれしそうにクマさんにおれいを言いました。
そして三ひきはしばらくなかよく木のみを食べ、また川へむかって歩きます。
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