モーニングセット

1/3
前へ
/52ページ
次へ

モーニングセット

モーニングセット 喫茶店には朝に行く モーニングを頼みたいんだ 熱かったコーヒー 時間が経つと ぬるいコーヒー 心地よくなってしまう 思い出すのはあの日の私たち … マッチングアプリで知り合った彼 毎日かかさず言葉を交していた 会ってもいいかな と思ったのはいつもの直感 思い立ったらすぐ行動 良いも悪いも経験 私の癖?でもないけどね やっと約束ができた 遠足の前日以上にわくわくした だって気が合うことは すでに分かっていたことだからね 会うと意外と普通 写真と違うとか普通 ただ思ってた以上に意気投合 楽しくなっちゃったの "一緒に飲もう!" 彼のひとことで夜も過ごすことに お昼で切り上げようと思ってたのに 今この瞬間を大切にしたいって 思っちゃったの 初めてお酒飲んでこんなに酔っ払った どろどろの目で見つめ合った私たち お互いを支え合い歩いた 誰もいない路地裏で軽くキスをした あそこのバーはなんて名前だったかな? 千鳥足の2人を待っていたのは 眩しい光と変な名前のホテル 真っ赤な花たちが壁に咲き乱れていた それに感化されるみたいに体温の熱い君が 私の頬に触れた時にはすでに溶け合っていた 深夜に目が覚めると 君は眉を顰めて眠っていた すぐに触れられる距離にいた 頭がぐわんぐわんと痛かった お酒を飲んでからのことを思い出した よくも知らない人と こんなところで何をしているんだろ? いつもの私らしくなかった お酒に飲まれてしまうなんて いつもの私らしくなかった こんな美少年と一緒に寝ているなんて 逃げようかな
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加