石田さんち

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うん。わたしブドウ畑をいちど見てみたいなあ。きっと広いのかな。 「そうだ! アリサちゃんお部屋をみてみないか?」 おじさんは突然そう言った。 目をきらきらさせて。 「そうだわ。アリサちゃん、おじさんとおばさんはね、女の子がいたんだけどもう大きくなって使わなくなったお部屋なんだよ。きれいにかべがみもはりかえてみたの! アリサちゃんが気に入ってくれるといいんだけど」 「あそこのお部屋は日当たりもいいんだよ」 みんなががうれしそうに言ってくれたから、わたしまでなんだかワクワクしてきちゃった。どんなお部屋なんだろう? 「はい。見たいです!」 さっとイスからおりると、エイトがかつおぶしを食べたお口をぺろっとなめてた。 わたしの方を見てにゃあんってないた。 もうたくさん食べたみたい。 「こっちこっち」 そう言われて、お部屋を出たの。 またすべすべの廊下から、おばさんは2階へつづく階段をあがった。 わたしもあとにつづいたけど、すごいななめになってるかんじのせまい階段で手すりをぎゅってにぎっちゃったわ。 上につくとなまあたたかい空気がいっきにわたしの体をとりまく。 夏ってあついなあ。 「このお部屋なの」 そこのドアノブは、かわいいピンクのカバーがかかっていた。ちっちゃくレースがあしらわれてて、女の子のお部屋ってかんじがした。中はどんな感じなのかな?
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