星花の話

2/3
前へ
/13ページ
次へ
***  卒業して研修期間を終えたら、私は医者になる。 インターン生を得て、自分の道を選ぶ。 目指すは心臓外科。 一番難しいのも分かってる。 男性と違い、女医の権限も低い。 だからこそ勉強して研修し、あるいは他の病院へ バイトのように入って、知識を盗む。 研修学校へも行く。 1つでも多く、オペをする。 始めから心臓外科に入れるとは思わない。 狭き門だ。病院内の派閥(はばつ)もある。 だからこそ腕を(みが)きたい。 そして、誰もが認める女医に成りたい。 お母さんたちに大丈夫よと、言ってあげたい。 家族たちに、母親も子供も安心ですと言いたい。 ***  ママ。星になったママ。 空から星に成って、私を見てて。 パパと仲良くしてるよ。 おばあちゃんは最近、腰が痛いというけど元気。 夜は星を見上げ、優しい光を見つめる。 遠くで輝く星。 命ある星たち。 私もその星の名を貰った。 輝きたい。星のように。 ママのように。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加