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満太郎は五人姉弟の下から二番目だ。一番上が姉で、他は全員男である。
その埋蔵金の地図を信じている祖父と満太郎のことを兄弟たちは馬鹿にしていたが、姉だけは一緒に信じてくれていた。
いや、信じてはいなかったのかもしれない。
それでも姉は、「見つかるといいね」と言って、地図を持って山に出掛けていく満太郎を応援してくれていた。
子どものころの満太郎はそれが嬉しくて、いつも張り切っていた。「見つけたらお姉ちゃんにも分けてあげるね」と言って。
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