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サトダさんは大胆だと思う。
仕事のやり方からは、たぶんそうなのだと分かっているのに、今までプライベートを見たことがないから、驚いた。
薄々分かっていたけど、今まで一年以上一緒に仕事をしていて、丁寧な扱いを受けていたし、夜に電話をするようになっても、そういうことは言わなかったから、唖然としている。
以前、残業中にサトダさんがデートのキャンセルを女の子に電話でしている時、あんなふうに、サトダさんが自分を女の子として見てくれたら、どんな気分だろうかと思った。
今、そうなって、見つめられたら私は肉食獣の前に立った草食動物の気分でいる。
心臓がせわしなく鳴って、おろおろしている。
もうちょっとサトダさんに見合ったエレガントな対応がしたいのに、さっきからびっくりしたり、デレデレしたり、おろおろしたり、せわしない。
あぁ、もう。
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