三木さん

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タクシーに乗れば十分もかからない取引先に向かう。 なんとなく私が真ん中に座ってしまった。 サトダさんの隣に三木さんが座るのが微妙に嫌で、自分から真ん中に座ったのに、サトダさんの隣になってしまって気まずい。 明るくおしゃべりしてくれる三木さんが、年下だし、普通に真ん中にすればよかった。 本当に自分の馬鹿さ加減に嫌気がさす。 三木さんは、研修の一環としてサトダさんの事務サポートに付くけれど、もともと総合職採用なので、取引先にも興味があるようで事務的な今回のミスのことより、相手が仕事においてどのような立ち位置にいるか、今、どんなプロジェクトを一緒にやっているのかということが気になるようで、サトダさんにいろいろ質問している。 私は事務専門だし、本当に事務的なミスをしたことが痛い。 事業内容について話す二人の間で、ただただ、へこむ。
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