春のおとずれ

16/77
前へ
/574ページ
次へ
もっと希望を持てるような日本をみんなで作ろう! 自分の国に誇りを持てるように、正しい歴史を学ぼう! 正しい情報を共有して、この危機から立ち上がろう! 長いことスイスで暮らしていたけれど、この日本という国がこんなに好きだったということに今気づかされた。 友達もいない寂しい札幌に留まっていたのは、日本が好きだったからなんだ。 どんなによその国で長く暮らしていても、私はどこまでも日本人だった。 そんなことがとても嬉しく誇りに思えるような演説で、私はいつのまにかボロボロに泣いていた。 今までに見た、なん億円もかけて製作された映画より感動したように思う。 演説が終わり、聴いていた人たちはみんな割れんばかりの拍手を送っていた。私もこんなに手が痛くなるほど拍手を送ったのは初めてだ。
/574ページ

最初のコメントを投稿しよう!

149人が本棚に入れています
本棚に追加