春のおとずれ

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まだ若く見えるその男性は、笑顔で一礼してから、ビールのコンテナみたいな台から降り、マイクやスピーカーなどを片付け始めた。 聴いていた人たちは、大事な用事を思い出したかのように足早に去って行った。 「あ、あの、、」 このまま帰る気にはなれなくて、後片付けをしているその男性に話しかけた。 「はい?」 まだ三十代後半に見えたその男性は、にこやかな笑顔を向けてくれた。 「なにかお手伝い出来ることってありませんか?」
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