149人が本棚に入れています
本棚に追加
大人びてるとはいえ、まだまだ子どもだな、茉理は。
メチャクチャ可愛い。
もう政治家でもなんでもいいと思えた。
こいつの好きにさせてやろう。
俺はあまりに保守的になり過ぎていたような気もする。
茉理との生活は波瀾万丈になりかねないが、それはそれで楽しいかも知れないじゃないか。
サポートされることばかり期待していたけれど、俺が茉理の人生を手助けしたっていいわけだ。
俺にしては珍しく、そんな寛大な気持ちになりかけていた。
「あ、そうだ。茉理ね、潤一くんに頼みたいことがあったんだ。でも、きっとダメって言うだろうな」
弁当を食べ終えた茉理は、遠慮がちに俺を上目遣いに見つめた。
「なんだよ、俺に出来ることならしてやるよ。言ってみろ」
頼りになる男を演じて、気前よく胸をはった。
最初のコメントを投稿しよう!