少女騎士団 最終話

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 誰かが煙草を吸っている。指揮所のテントからかな、コーヒーの匂いもする、不快だな。空から落ち、雨は大地を潤す、それは生命のためにあるとしても、ぜんぶ、不快で嫌いだ。煙草も、コーヒーも、雨も、ぜんぶ大嫌いだ。  しばらく勢いよく降った雨が弱くなり、何かを隠そうと企んでいるみたいにヴェールのような霧雨になった。 とんてんかん、とんてんかん。 ぽてん、ぴちょっ。  朽ちた劇場、入り口の軒先で避けていた雨。壊れた雨樋を伝って水が落ち葉や泥で詰まった溝に向かい流れる。ふたつがひとつ、みっつがふたつ、集められ、流れ、溝に向かい、溢れ、道に川を作っていく。 「ナコ。……たちは贅沢だねー」  笑う誰かの声が聴こえたような気がした。陸兵の革靴が水溜りの元雨を跳ね上げる。わたしは少女騎士団のアイドルだ。雨が降ってきたからといって、雨に打たれ身体を冷やすことはない。陸軍が使うポンチョ等の雨具もわたしたちが望めば、陸軍兵よりも優先して受け取ることができる。張り詰めた空気のなかで呑気に温かい紅茶を飲み、寝る場所も寒さに凍える心配をする必要もない。テントと簡易ベッドが与えられるのが普通。最低でも雨風凌げる場所と寝袋が与えられる。自由に過ごせる時間があり、各々が好きに過ごし、特別な事情がないかぎりは歩き回り散歩をすることも可能だ。こんな戦場でもわたしたちは、雨すら楽しめる環境が保証されている。それらのモノをわたしたちが得るために軍隊のなかで、階級が低い者から奪い与えられている。わたしたちがしあわせな分だけ、誰かが、つらいということ。 ぱたっ!ぱたたたっ!  劇場の屋根から大きな雫が落ちた。わたしは貴方のいる指揮所のテントを目指して飛び出す。  相変わらず、大嫌いな煙草の匂いと大嫌いなコーヒーの香りが充満するテント。外も中も、わたしにとっては、息の仕方も分からなくなるくらい劣悪だ。 「どうした、ナコ?」  貴方の不機嫌そうな表情と不機嫌そうな声を、ただ、わたしに向けてもらいたかっただけだ。それだけで、ここまで雨に濡れても走ってこれた。いま、見せてくれている表情と言葉だけで充分なんだ。もし、忙しければ、その忙しく動く姿を見られるだけでもよかったのに、今日みたいな日に限って貴方は「ナコ、私と少しドライブに出掛けないか?」と、その大好きな不機嫌そうな声で言うから、何の躊躇いもなく「はい」と返事をしたんだ。  ティーチャーが運転する四輪駆動の軽車両がゴトゴトと不器用に走り揺れる。この振動は一般人にとって不快極まりないものなんだろう。だけど、月華より乗り心地がいいから、気分が落ち着き思わず口元が緩んでしまう。 「ナコ、煙草を吸ってもいいか?」 「……はい、ティーチャー」  いつもなら気をつかって、わたしの前では咥えもしない煙草が、くすんだ銀色のオイルライターで火が点される。ティーチャーの身体へ煙が吸い込まれ、すこし居座って吐き出されたあと、開けた窓の隙間から逃げていった。貴方の眼が、すこしとろんとし、安心したように見えたから、わたしも、その煙になりたいと思った。 「まだ煙草は嫌いか?」  次の煙を吸う前に言われた言葉に「ティーチャーに吸い込まれる煙になりたいと思ったので、いまは好きです」と言うと、困った顔で不器用に微笑んだのだ。 「君から煙草の煙になりたい、なんて言葉が出てくるとは思わなかった」  そう言って、また笑顔を作ろうとしてくれる。いつもの不機嫌そうな表情が、こんな日にやさしいのだから、困る。 「ナコはよく戦っている。戦場だけじゃない、自分自身ともだ」  わたしの身体がぴくっと反応する。なんだか嫌な感じがして、こころがざわざわするんだ。わたしが戦っているのは貴方のためで、わたしのためじゃないんだよ。たぶん、わたしと同じ年齢くらいのおんなのこが「貴方のために生きています、貴方のためなら身体を捧げることも、死ねと言われれば死ぬこともできます」なんて言えるのだろうか。好きなひとに対して、どうしようもなく伝えたいきもちが、贈り続けていたい想いと一緒にあって、何万回、何百万回と言葉にしたいと願う、どうしようもない心があるのか。 「わたしが戦えるのは、  ティーチャー、貴方のためです。  貴方に従うことが、  どうしようもなく、  しあわせなのです」  いつも、そこにいる不機嫌そうな眼が何か言いそうになったのを殺し、唇を噛んだ。貴方の不機嫌そうな表情がひどく辛そうになったから、わたしも驚いてしまったのだけれども臆せず続ける。 「わたしは、貴方にとって都合のいい「こども」なのは知っています。  貴方にとって使い勝手のよい「少女」なのも知っています。  ただ、  貴方がわたしを道具や狗だと思うように、  わたしが想いを伝え続けたいのは、  ティーチャー、貴方だけで、  何があっても、  触れられなくとも、声が届かなくとも、  慕い続けていくことだけは、  知っていてほしい。  それだけです」  軽車両は町を抜け丘を登っていく。そのススキの中に点在する焦げた戦車に混じり、不自然な大きさの塊があった。 「第一世代の機械化騎兵だ」  燦華は設計が古くて大きい、だから月華を作ったんだ、と聴いている。その燦華よりも大きく背の高い戦車のような重厚感を持つ、それ。あんなもので戦っていたなんて………ただの的だ、ただの自殺行為だ。 「黎明期のパイロットには、戦車や戦闘機乗りが志願したらしい」  なにもかもが手探り。新しく生まれた技術を制御するのに、どんな人間が最適か。そんなことが人殺しをするために努力された。 「人間は犠牲の上に成り立った便利な道具ばかりを評価する。  犠牲に対し、敬意を表するどころか、愚かだと笑い、恩恵だけを吸い尽くす」  きっと貴方のその不機嫌そうな表情は、そんな世界ばかりを見てきたからだ。 …………………………  丘を越えて、森を抜け、少し走った霧のなかに白い屋敷が現れた。閉ざされた門の前に軽車両が停められ、降りるように促さる。悪路を走破するために高く上げられた車から精いっぱい脚を伸ばして、やっとつく地。貴方が手をつく質素な板張りの門。しばらく何かを考えているようだった。板を撫でるように手が降りていき、かけられた大きな錠に貴方が鍵を差し込み、開かれる。屋敷の玄関まで続く石畳を歩きながら左右を見渡すと、雨に濡れた草木が生き生きとしていた。庭としては荒れてはいるのだが定期的に手は入れられているのか、花壇には春になると咲くはずの花が冬に向けて、寒さに耐え、根付いている。  階段を六段昇って、扉の前で立ち止まり貴方が呟く。 「何も変わっていない。鍵まで変わってないとは驚いた」  貴方の不機嫌そうな顔、その左半分がわたしに「公国軍の雑な仕事に賛辞を送らなければならん」と言い、背を向けて、差し込んでいた鍵を左へ回すと、チャッ!と心地のいい音がして、貴方は躊躇いもなく屋敷へ入っていく。外から恐る恐る覗くエントランスホールの高い吹き抜けに、大きく配置された窓からやさしい自然光が差し込んでいた。 「ナコ、入っていいぞ」@@@@編集中@@@@  その声の元に向かい天井を見上げながら、歩を進める。天井は質素ながらもしっかりとした装飾がなされていて、光の加減で空間の表情が変わるように作られているに違いない。空気が埃っぽくて、すこし、カビ臭いから長い時間に渡り動くことを制限された空気と、微かに貴方の匂いがした。 「ティーチャー………ここは?」 「私の生家だ」  噂には聴いていた『ティーチャーは南方二州五県出身』であること。 「十五で家を出たままだった。やっと帰ってこられたと思ったら、こんな歳になっていたんだよ」  不良少年も不良少年だ。家を出たまま帰らず、連絡も届かない。時間が経ちすぎて………父が、この家を継いだ歳になってしまった。笑いながら、ゆっくりと懐かしそうに見渡し、壁に触れ、階段の手すりを撫でる。二階へ上がり「ここが私の部屋だよ」と開けられたドアの向こうに、たくさんの本が散乱していて「小さな頃から本が好きだった。読むのも、知らないことを調べるのも好きでね。本の虫ってやつだ」と言って、また笑う。床から手に取った本『世界の劇作家名作集第三集』を、わたしに差し出し「子どもの頃、劇作家になるのが夢だった」と言った。 「十五歳で全寮制の学校へ行くために家を出た。発つ朝に交わした言葉が家族との最後の言葉になってしまうとは」  公国軍が我が国の主要軍港がある南方沿岸部に侵攻し陥落すると、軍港を拠点に北進を始めた。いつかファブが学校で言った、我が国は領土を拡大したが、防衛機能の拡充や軍備拡大を疎かにしていた。無理な国土拡大に対して、リスクだけが高まり、それが結果として安定していた南方地域に、公国との戦火を招き入れてしまった理由のひとつとされている。 「この辺りに【中央】の命令を無視して、防衛に奮闘した戦車隊がいたらしい。  ……ティーガー隊と言ったかな。まだ人間の血が通った軍人もいた頃の話だ」  戦車隊だけで侵攻を止めるには足るはずがない。すこしでも公国軍の侵攻を鈍らせ、北侵させる速度を落として援軍を待ったのだろう。 「私はここを守る為、早く家へ帰る為に軍に入った。  しかし、公国との交渉の為に初めからこの地は開け渡す予定だったと知った」  貴方が【南国二州五県放棄措置】について憤りを持っているという噂は絶えなかった。わたしたちハナミズキ隊のみんなにも、基地や学校で色々言われたから…………知っている。 「終わったことは戻らないが……………」  言いかけてやめたのは『怒りの感情は抑えることができない』でしょう?貴方は現実主義なふりをして、感情的に行動したり、選んだり、望んだりしないように、自身を騙し続けながら、今日を待っていたんでしょう。部屋を出て、再び廊下を歩み進める貴方の足取りが重い。先ほどと変わらない白いドアの前に立ち、ドアの向こうを睨むように、唇を噛んでいた。大きく息を吸い込んで、喉を鳴らし、唾を飲み込むと、はっ、と短く、肺から息を吐いて、ドアノブに手をかけ、強く眼をつむる。その八秒間。九秒経って開けたドアの向こう、 「ただいま。……怖かったろう?助けられなくてすまなかった」  わたしに隠しても、悲しみに言葉が不安定になっているから、背中を見て貴方の表情がわかる。貴方の背中越しに見える部屋は、貴方の部屋とは違い、不自然に綺麗ではあった。だけど、ベッドだけが無茶苦茶になっていて、紐状のもので擦ったような擦り傷がベッドの柵に多くあった。 「……………はーッ!何があったか想像するに容易い。  やはり、人間は屑だ。  改めて認識した。  ……それだけだ。  屑だと分かったからいいんだ。  私は間違っていなかったと分かった」  わたしの肩に手を置き「行こう、ナコ」と言った手が熱を持ち、震えている。こんなにやさしくされるなんて、貴方のなかの何かが………………また………、  一階に降りて、奥へ進むと細い柱や窓枠で天井がドーム状になったテラスがあり、そこに置かれたソファーに座るように促される。その対に貴方が座り、眼を閉じて言葉にしてくれた南国二州五県放棄措置への感情の全部と、空軍を追い出された理由、そして、牢で渡された大金の使い方と思想との契約。 「利用されるのは分かっていた。だから、私も利用しただけだ」  貴方は南国二州五県放棄措置反対派、南国二州五県解放派、軍事行動による奪還強行派など複数の組織で活動し、力を持つことばかり考え動いていたという。その理由は「願いを叶えるためには強い力が必要だった」と静かでいて、燃える物があれば、燃やし尽くすまで燃やす高温の青い炎のような怒り。南方戦線の戦時下、貴方の元に届いた三つの棺の中には、花が一輪ずつしか入っていなかった。 「やさしい母とおおらかな父、歳の離れた可愛い妹だった」  戦争は人間の何たるかを暴き、本来の姿に戻す。積み上げてきた人間としての成長を麻痺させて、壊す。今日、十五の歳から二十余年かけ帰宅し、家族に何があったのか、どんな苦しみや痛みがあったのか、一番起きて欲しくなかった最悪のそれが起きたと分かったから充分だと言って、いつもの不機嫌そうな表情で不器用に微笑んだ。 「私ばかり話して、すまない」  その言葉にわたしも不器用に微笑む。いつもの朝にある、ふたりきりの三分間は貴方との会話が途切れてしまわぬよう、わたしがたくさんの言葉を繋いでいたからね。 「ナコ、いつものように何か話してくれないか?」 「………わたしは貴方の何かになりたい」  言葉に驚いた様子だった。叶う恋ではない。だけど、このひとの前だと、こんなにも身体が熱くなって、貴方の一語一句に身体がしあわせに震える。貴方が困っていれば、役に立ちたくなる。叶わなくてもやめられない恋はなんて言えばいいのだろう。『恋』は、わたしのために叶う何かではなくて、“わたしの恋”は貴方の心を埋めるためなら、不純と言われる何かでも、そうなりたいと思う。 「君は一途なんだな」  貴方が座りなおして、意地悪な眼と声で言った。ガラスで隔たれた外は、風が出てきて霧雨が降り、また世界が霞み、雨が隠し始める。 「私はナコのような恋をしたことがないから……君が分からない」 「恋……を………ですか?」 「あの日から頭の中に、不快な雨が降り続いている。  この雨は、私が気付いた世界の不快と怒り、愚かさだ。  心まで溺れる恋は………人間を盲目にする。  こんな不快な世界でもいいのだと騙す。  だから、恋はしないと決めた。  不純だと言われても、求めるように抱く。  趣味悪と蔑まれても、愛しているように抱く。  私の『恋』は、そんな形をしていた。  利用できそうな男女の関係。  それも『恋』と呼ぶなら、嫌というほどしたよ」 窓ガラスに貼り付く、心細くなるほどの細かい雨。 「この世界には決して忘れてはいけない怒りがある」 「ティーチャー、質問があります」 「なんだ?」 「………ここまでの出来事は、ティーチャーが仕組んだことなのですか?」 ふんっ、と、鼻で笑い。 「私に、そんな力はないよ」と、言った。 「ただ、こうなればいいと強く願って生きてきた。  それが、たまたま私の小さな力で押した時、  運良く動いてしまっただけだ」  椅子の肘掛に掛けて静かに微笑む。霧雨が弱くなり大きな窓から弱々しい光が、わたしたちをやさしく浮かべる。 「何でも利用しようしてきた。  世界が、国が、人間共が、そうであるように。  物事には大きな流れがあり、それを変えられる英雄などは幻想だ。  所詮、英雄は担がれた象徴にすぎないが、  救いを求め、すがる。  英雄自身も立場を利用して、欲を叶えているだけ。  流れが変えられないなら少しでも争おうとした。  利用できるものは、全て利用した。  もちろん、君たちもだ。  君たちが、私にどういう感情を持っているかは把握している。  そうなるようにしたし、そうならないなら『作った』。  君たちの感情を作り出したことに、  罪悪感など少しも感じていない。  そんな物は生ゴミと一緒に捨てた。  私は、そんな人間なのだよ。  ただ、ナコ…………、君は」 また強くなってきた雨がガラスを打ち、派手な音が空間に広がる。 「あまりにも似過ぎていた。  生きていたのか、と思い、息が止まったくらいだ。  君から与えられる、  君の好意に気付かなかったわけじゃない。  君の好意が嫌だったんじゃない。  君の好意に甘えるのができなかったわけじゃない。  君が幼過ぎると考えたんじゃない。  ただ、君は似過ぎていて、  ただ、君に触れるには、  ただ、私が汚れすぎていた。  私が君に何かをするなんて、  人間共の決めた法や道徳を犯すより、  君を汚すことのほうが、  私の正義に…………、  …………怖かった」  わたしにやさしくしておいて、突き放す理由。それは距離を測りあぐねていただけ。貴方の勝手な正義や自尊心を守り、恐怖から逃げるためだけに、想いを弄ばれていただけだ。 「今日、家に帰ってきて雨は止みましたか?」 それでも、わたしは願う、貴方の………。 「いいや。止むどころか、激しくなる一方だよ」 雨から守る、貴方の傘になりたい。  対になったソファの間にあるテーブルに、ゴトンと置かれたシルバーに光る佐官に与えられるハンドガン。 「ナコ。君は私にやさしすぎたのだ。そのやさしさで、私の頭を吹っ飛ばしてくれ」  雨はやさしくて、暴力で、狂気だ。冷たくて、不快。雨がないと生命は生きられないから、ひとをおかしくさせる。降り、打たれ、濡れれば身体が冷える。それなのに降らなくなると、祈り、跪き、天を見つめ、乞う。痛みがないと、誰かが苦しまないと、この星では誰かが生きられない。 「お願いだ、ナコ。私を殺してくれ」 テーブルに置かれたシルバーの拳銃を手に取った。 少女騎士団のアイドルは、上官の命令に従順。 わたしは乙女の鬼神。 「これは、私が君にする最初で最後の頼みだ。  そして、もし願いが叶うなら………、  私から解放された世界で、  君は君が願うように生きてくれ。  今、ここで私と紡ぐ物語は終わりだ」 わたしは貴方に従うことがしあわせ。 「すまなかった、……………っ」 貴方が泣きながら、わたしを誰かの名前で呼んだ。  雨が降っているのに、空が美しくて神秘的だった。乾いた音に驚いて、森から鳥の群れが一斉に羽ばたいていく。テラスの天井、ガラスの向こうを見た。貴方のいない世界で、わたしが願うことを叶える。それが、わたしに向けられた貴方の願い。 わたしが貴方に何か甘えるのだとしたら、 わたしが、あなたに甘えていいのなら、 あなたのいないせかいに、わたしはいたくない。  夢を見たんだ、とても綺麗な夢。わたしとティーチャーが仲良く手を繋いで、金色の麦が揺れる丘を歩く、夢。 ずっと、ずっと、離さなくていいと言われた大きな手。 貴方からする煙草の匂いに抱かれるなら、それが好き。 コーヒーの匂いや苦い味だって、貴方と重ねる唇からするなら、 はしたなく求めるくらいに大好きになるからね。 とんてんかん、ぽてん。 とんてんかん、ぴちょっ。  雫が流れる。ふたつがひとつ、みっつがふたつ、集まっては川になり流れて、しぼむ。そうして、また新しい雫が流れて川が出来る、ただ、それの繰り返し。  テラスの外、ガラスの向こうでネモフィラの花が雨に打たれ、うつむいている。でも、雨が降らないと枯れちゃうから、耐えるしかない。 ひとが生きていく何かのようだね。 ティーチャー、 わたしは………雨がね……………。 本当に大嫌い。 気持ちわるい。 少女騎士団終。 Das armee Spezialpanzerteam 3, Mädchen ritter Panzer team 8."Hartriegel" Ende.
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