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極太の栗の大木をを天に突き上げるように立てることは、
重機もない時代に、どうやって施工したのだろう、と
見上げる筆者の目には、先端がかすむような、異次元の話であった。
しつこいようだが、縄文時代である。
森にあった木を切り倒し、運び、製材したのは
たぶん人であろう。まあ、SF的には未来から来た人間とか
宇宙からの異星人の助力とか、考えられるが、
一応縄文時代の方々がなさった、という前提にして
例の毛皮を体に巻いて、あるいは樹皮から作った布を着て
石斧とか使って? 獣の骨を削り道具にして?
ああ。もうよそうと思った。そういうことは研究者の人たちに任せることにする。
それより、この建造物が何に使われたかを考える方が、自分に合っているのではないか、と気を取り直す。
つまり小説に仕えるネタになるか、だ。
やはり、祈りの祭壇なのでは?
それとも、それに関連して盆踊りのやぐら風なので
周りで人びとが踊るわけだ。
台の上には巫女がいらっしゃる。あるいは神器や、土器に入った酒や
収穫物を掲げ、天の神に通じようとする。人々はひれ伏す。
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