憧れと現実。私たちの未来

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「よう。腹ごしらえは済んだか?飯は大事だぞ。たくさん食っとけよ」 「おはよう。それと初めまして。どうかな?昨日はちゃんと眠れた?」 朝食を終える頃、二人の対照的な男女が私たちのところにやってきた。 筋肉ムキムキの大男とモデルさんみたいに背が高くてスタイル抜群なお姉さん。 もちろん私はニコッと微笑む美人さんに向けて、はにかみながらお返事するの。 「は、はじめましておはようございます。えと、しっかり眠れたの」 「ウフフ。それは良かった」 「はぅぅ」 メアリーさんも一緒に、美人さん二人に笑いかけられるとすごく照れちゃいます。 「今食べ終わったとこですけど」 「よし、それなら準備はいいな。行くぞ」 「ちょ、まっ」 有無を言わさず連行されていくソラくんを見て私は少し笑ってしまった。 以前はクラスの中心で彼女の行動一つに周りが振り回されるようなくらいだったのに、全くの逆なんだもん。 「あらあら。心配しなくてもいいのかしら?」 「んーん。ソラくんならきっと大丈夫なの」 「そう?」 ピンチの1つや2つ気にしたってね。そういうときこそ大きなチャンスに変えてきたのが王子様たる所以ですよ。 まあ、あとついでにチャラ男気味なところも矯正してくれたらいいなって思ってたり。 「それにね、私はお姉さんとご一緒するもん」 連れて行かれるんじゃなくてついて行きますっ。ぎゅっと腕に抱きついた。 「あらやだ可愛い。私、張り切っちゃうわよ」 「えへへ。楽しみなの」 甘えん坊でいいの。 あの頃はどんなに見た目がカワイクったってそうしちゃいけなかったから。 たくさんたくさん甘えちゃうんだもん。
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