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「その道のプロさんに、ですか?」
「ああ。そうなりゃ天神地区のあやかしは全員、クッソめんどくせえ事に巻き込まれちまう」
「……確かに……最近SNSで広がる怪異って多いですもんね。福岡も数年前、電車が謎の行き先に行こうとしたとか、どうの」
「…………」
篠崎さんが軽く頭を抱えている。ああ、『その』真相を知ってるのね……
深く聞かないでおこう。
「とにかく」
篠崎さんはごほん、と咳払いした。
「俺が福岡であやかし就職・移住支援の仕事してんのは、そういう把握できねえ野良あやかしが福岡で悪さして、最終的にあやかしが全面排除される機運にさせないようにするためだ。あやかしが移住してくるのを歓迎する層と、福岡に移住希望のあやかしをマッチングさせ、共存させて、そして利益を上げるってな」
「人間の移住者支援が活発なのは知ってましたが、まさかあやかしまでとは……」
私は食べ終わった汁に目を落とす。満月のように綺麗な色をしている。
狐色の美味しそうに輝く汁に、細くて柔らかい、独特の歯ごたえの弱いうどん。
美味しい。口止め料として十分だ。
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