第1章/猫又男子のお仕事探し

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 あやかしは主を必要とする存在と、主がいたほうが霊力が安定する存在と、土地を主として生きられる存在、その他いくつかのタイプが存在するらしい。人間も人それぞれ自分にあった暮らしが違う。そういう感じなのだろう。  夜さんはもちろん、主がいる方が落ち着くタイプだ。 「夜さん、これからどうするんですか」 「しばらくは現代の人の世を学ぶことから始めるが、おいおい篠崎社長の元で世話になりたい」 「あら」 「営業はほぼ俺一人でやっていたが、こいつ思ったより使えそうだからな。荒事も得意そうだし」 「てっきり占い師でそのまま務めると思ったんですが」 「合わねえな」  篠崎さんはばっさりと切る。 「話を聞くのは上手いが、現代社会に寄り添ったアドバイスが全くだ。あと占いも知らない」 「占い知らなかったんですか!?」  でもまあ確かに、話を聞いていて明らかに猫としてのアドバイスをされていたような気がする。人間向けっぽい内容は全てどこかで聞いてきた丸暗記のセールストークだったし。 「霊力を奪うためだけにやっていたことだから仕方ない。今では反省してる」
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