約束

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伊集院先生は強引に私をハンカチの上に座らせた。 「はい、これ…」 彼は紙袋からヘンリーズコーヒーの蓋つき容器を二つ取り出して、一つを私にくれた。 「飲めよ…」 「ありがとう御座います」 私はマスクを外した。 「これ…鎮痛剤」 白衣のポケットから薬を取り出して、私に手渡した。 「何から何まですいません…」 私は彼に世話を掛けてばかり。 「ミーが退院したら、広瀬さん君が引き取る?」 「・・・いえ、私のアパートはペット禁止で・・・」 「だから、此処で飼っていたんだな…」
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