ひよこ饅頭~奏弥side~

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二人は店から見える『ヘブンズホテル・天神』のスイートルームに宿泊していた。 「此処が俺たちの泊っている部屋だ…このホテルの部屋の中でも最高クラスのスイートルームだ!奏弥」 紡は自慢げに言い放った。 「いいだろ??」 「ハイハイ…いいねいいね…」 俺は適当に相槌を打つ。 「こっちがバスルームだ…来いよ。奏弥」 紡はバスルームの方に行った。 「すいませんね…奏弥さん…」 「ひよちゃんもツムツムの相手するの大変だね…」 「もう慣れました…」 「そっか」 「奏弥お前…来いって言っただろ??」 紡は戻ってきて、俺の右腕を掴んだ。 「今、行こうと思ってたとこだよ・・・ツムツムはせっかちだな」 「私はフロントに電話を入れて、宿泊の延長が可能かどうか確認しますね」 「頼む…」
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