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俺はカンファレンスルームに紡を案内した。
最初に紡の変化に気づいたのは担当医の俺。
事故の影響で前世の記憶を思い出した患者なんて…
紡が初めてだった。
彼は前世も伊集院家に関りを持っていた人間。
現・「星凛堂」濱部辰真会長の秘書・栗原優貴さんの父親・栗原洋貴さん。
彼は四十年前に起きた飛行事故で濱部会長の父親・濱部透真さんと共に亡くなった。
栗原さんの存在に気づいたのは俺だけではなかった。
紡の父親の敦司伯父さんの秘書を務めている柊倭人(ヒイラギヤマト)
柊さんは栗原さんのクローンであり、彼の記憶を持っていた。
既に四十年前に我が国にクローン人間を創造できる技術があったことに驚いた。
でも、クローン人間は倫理的な問題があった。
そのクローン人間の研究も伊集院家の遺伝子研究の一部だったようだ。
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