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でも、その遺伝子研究は舵を取っていた研究者の死亡で終わった。
「・・・千歳さんにお前の様子、見て来いと言われたのを思い出して」
「俺は元気だ…父さんの方こそ…」
「千歳さんは元気だ。お前の母親の美岬さんも元気だぞ」
「それは知ってる…母さんはこまめに連絡と宅配便を送って来るからな…」
「そっか…」
「紡…あれから…前世のお前の事を詳しく調べたぞ…」
「で、どう思った?」
「どうって…お前も医者だったんだな…」
「医者と言っても、研修医で終わってしまっている…その後は別の仕事に就いたしな…」
「そうだな…長い間社長秘書務めていたらしいな…」
「・・・まぁな。でも・・・俺が伊集院家を継ぐべきだった…」
彼は敦司伯父さんの祖父と愛人の間に生まれた子供。
伊集院家を継ぐ資格があった。
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