引き際~和寿side~

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「用は終わりか?和寿」 俺が廊下に出ると紡が話し掛けて来た。 「あぁ~」 「・・・そっか…」 「紡…お前も『オアシス』に行ったんだ…莉子の事知ってるよな…」 「あぁ~知ってる。お前との事も知ってるぞ…」 「御子柴壮は莉子と和志を幸せにしてくれそうか?」 未来が見える紡の言葉を訊き、三人に幸せな未来が見えるなら、俺は喜んで身を引こうと思った。 「俺の言葉で自分の身の振り方を考えるのは止めてくれ」 「紡・・・!?」 紡は俺の心の中が見えているようだった。 「!?」 俺の院内用のPHSが鳴った。 「はい、脳神経科の伊集院です…今すぐに行きます!!」
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