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「〇ちゃん、学校行こう!」
扉の向こうから幼馴染の声が響いた。
不登校になった私を、幼馴染は毎朝こうして呼びに来てくれる。でも私はそれに返事をしない。
私が不登校になった理由…それはあなただよ。
あの日、帰宅時に起きた交通事故。目の前で車にはねられ、即死したあなたを見て以来、私はそのショックや車への恐怖心で家から出られなくなった。
死んだことに気づいてないの? あるいは、トラウマを抱えてしまった私を救おうとしてくれてる? それとも…出て行った私を、学校じゃない所へ連れて行くつもり…?
理由が何であれ、私はもう、あなたの誘いに応じることはできない。だからお願い。もう我が家を訪ねて来ないで。
不登校…完
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