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一番端っこのベンチにいる俺たちは誰の目にも留まってないようだった。いや、見てた人間もいたのかもしれない。でも、男子高校生が堂々とイチャついているのを見てられなくて知らん顔してるだけかも。
まぁ、もうどっちだっていいけど。
ずっと恋人になんてなれっこないって思ってた。まずもって俺は男だし、マサトは陽キャだし、女にもモテモテだし、大学だって別々なんだから。いくら気が合ったって、友達だから一緒にいてくれるだけ。どれだけ仲良くても、どれだけ好きでも俺なんかじゃ無理だって。
そのマサトとこうやって手を繋いで、堂々と歩ける日が来るなんて思ってもみなかった。
階段を降り、反対のホームに立って電車に乗る。もちろん手は繋ぎっぱなし。マサトの家に着いてから学校へそれぞれ電話をかけ、それからマサトの部屋へ上がり、さっそく初エッチに挑戦。
「海里、すごくエロい」
マサトの引き締まった体の方がよほどエロい。
俺の裸で興奮してるマサト。でも、マサトのを見てビビるよりも、挑戦に対するおっかなさよりも、興奮が上回った。手探りで始めて、すぐに余裕がなくなって、無我夢中でやり遂げた。
なんとか終わったらプロレス対決並の体力を使ってて、ふたりとも汗だくだくになってた。一緒にシャワーを浴び、氷菓子のチューチューを半分ずつ食って休憩。やっと火照りが治まった頃マサトがくっついてきた。
「もうしんどい?」
「ん~……大丈夫!」
ゴロンとマサトを押し倒し、チューチューの殻をゴミ箱にポイと捨て、ソーダ―味の唇にキスした。
「うふふ。海里の唇美味しい」
「同じ味だっての」
マサトの舌が口内をまさぐる。ひんやりとした甘いソーダ―味の舌。
大きな手が俺の頭を押さえつけキスしながら、広がった足の間にマサトの先端がはやくも潜り込んでくる。
「んうっ」
まだ余韻が残ってる体内は俺への気遣いなしになんなく飲み込もうとする。エッチってまじヤバい。 ヘトヘトのクタクタになるし、腰だってめっちゃ重いのに、休憩さえ入れたらいくらでもおかわりできそう。
「うっ……気持ちいい」
マサトが両手で腰を押さえた。体内にきっちきちに詰まってるマサトのが下から小さく突き上げてくる。
「っああっ……ん、最高」
「ほんと? 嬉しい。海里、こっち見て」
上がった顎を引き、マサトを見下ろすとマサトが牡の顔で俺を見てた。こんな表情、初めて見る。
「えっろ……」
「目閉じないで、目合わせてしよ」
「むちゃ言うなぁ」
「海里のエッチな姿を焼き付けるから、海里もそうして」
「焼き付ける?」
変なこと言いだすマサトに思わずふっと笑ってしまう。
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